院内講習会を行いました

昨日、業者の方に来ていただき、院内講習会を行いました。

口腔内カメラや説明ツールの扱いについてです。

治療の技術と同様に、患者さんに納得していただき治療を受けていただくことも大切と思っております。
また、治療法の選択にも説明が大事です。
白い詰め物と金属、ブリッジと入れ歯など、それぞれのメリットを理解した上で選んでいただけたらと思っております。

 

歯周病の話をすると、歯周病になっていますか?毎日歯磨きをしているんですが…というのが、みなさんの正直の感想かと思います。
歯石は磨き残しと唾液の中のカルシウムが合わさり、固まった状態です。
歯石は歯ブラシではとることができません。
そうすると、毎日歯磨きをしているのに歯周病という状態になってしまいます。

 

歯石画像

下の前歯の裏側です。

ここは歯石がつきやすく、写真をとるとみなさんに「私こんなに歯石ついていたんですか!?」と驚かれる場所です。

 

 

歯石の明示黒い斜線の部分が歯石になってきます。

みなさんにご自身のお口の中を理解していただけるように、口腔内カメラと説明ツールの扱いの説明を受けました。

 

 

むし歯に関しても、口腔内カメラでの説明をしております。
保険治療の金属の下にはむし歯になっている確率が高いです。
金属は腐食してくるため、その下の歯がむし歯になってしまうことがあります。

下の画像の金属の下にむし歯があります。
痛みがあり来院されましたが、ご自身ではもちろんむし歯はどこにあるかわかりません。
外から見ても、穴などは開いていません。

インレー除去前

 

レントゲンでむし歯があることを確認し、金属を除去してみます。
次の画像は、実際に金属を除去したところです。

インレー除去後

金属の境からむし歯になっていました。
歯の手前と後ろに金属の下から穴があいていました。

むしば除去

中にむし歯が広がっており、除去していっている途中の画像です。

歯がだいぶ減ってしまった感じがあるかと思いますが、まだ中にむし歯が残っています。
むし歯は自然に治ることはないので、むし歯の部分を取り切る必要があります。

むし歯を残したままにすると、上に金属などを被せてもその中でまたむし歯が大きくなり、歯がなくなってしまいます。

今回の画像の歯は、抜歯になることはありませんでした。

目で見てわからなくても、金属の下などは大きなむし歯になっていることがあります。
神経をとってある歯だと痛みがないため、ご自身で気が付いた時には抜歯になってしまうということもあります。

口腔内カメラを使うことで、みなさんの健康への意識を高め健康な状態を維持できたらと思っています。

 

みなさまの歯と健康を守る為、納得の治療を受けていただく為、治療内容、方針の説明に力を入れております。

大垣市 太田歯科クリニック
0584-75-3200
webでのご予約はこちらから

 

健康保険適応!小児予防矯正

矯正治療というと、保険がきかなくてすごく費用がかかってしまう…と思われているかもしれません。
しかし2016年から、クラウンループ、バンドループという保隙装置(予防矯正)が保険適応になりました。

乳歯が大きなむし歯になり、歯の頭がなくなってしまった!そんな場合に活躍するのがクラウンループ、バンドループです。
乳歯がなくなってしまった場所に装置を入れることによって、大人の歯が生えてくるスペースを保ちます。

どういう装置なの?

乳歯を失った場所をそのままにしておくと、そこに生える予定の永久歯が生えるスペ-スがなくなってしまいます。
失った乳歯のとなりの歯にクラウン(かぶせ)、バンドを装着し、そこから棒を出しスペースを保つ装置です。
装着期間は短く、確保していたスペースに大人の歯が生えてきたら、装置ははずします。

乳歯が大きなむし歯になってしまいました。

クラウンループ治療前

このままでは、次に生えてくる永久歯のスペースがなくなってしまいます。

クラウンループを装着します。(当院治療例)

クラウンループ治療後

装置を入れ、隣りの歯へスペースを確保すつための棒をだしてスペースを確保します。
異物感が大きそうですが、すべての歯に装着する装置ではないので、すぐに慣れていただける事が多いです。

装置を使わず、そのままにしておくと?

失った歯の後ろの歯が、抜けたスペースに倒れ込んできます。

(赤い歯が乳歯です。ここがなくなると左の歯が倒れてきます。

乳歯脱落

そのため、本来ならば永久歯が生えるためにあったスペースがなくなってしまい、永久歯が生えることができなくなってしまいます。
すると生える事のできなかった永久歯は、斜めになり一部が顎の骨の中にうまったままになってしまうことが多いです。

 

近心傾斜

その状態になってから矯正をしようと思うと、期間も費用(保険がきかなくなります)も増えてしまいます。
また全部の歯にワイヤーをつける矯正治療になる可能性が高いです。

クラウンループ、バンドループという保隙装置により、歯並びが崩れることを防止できます。
また元々スペースが足らず本格的な矯正治療が必要になった場合も、保隙装置を使っていると期間や費用が少なく済みます。

注意事項

保隙装置という特性
この装置を使う事によって、ずれている歯並びがきれいになるというわけではありません。
乳歯を失ったことが原因の歯並びをずれを防ぐ装置であり、すでにずれている歯並びを治す装置ではありません。

定期的なチェックが必要
装置でスペースをとっている場所に、大人の歯が生えてきたら装置をはずす必要があります。
生えてきた大人の歯の邪魔になってしまうためです。

歯磨きに力を入れましょう
装置がつくことにより歯磨きがしにくくなってしまいます。
元の原因が大きなむし歯で歯を失ってしまったことです、つまり歯磨きがいきとどいていなかった場所という事にです。
せっかく装置を入れて治療をするので、歯磨き指導を受けたり、むし歯チェックをしましょう。

 

乳歯が大きな虫歯になってしまった場合は、そのままにしておくと将来矯正治療で治す際に費用と期間がかかってしまいます。
早い段階で対応すれば、短期間の保険治療で済みます。
その後は予防処置をしていけば、大人の歯になった時にきれいな歯を揃えることができます。

むし歯や歯周病もそうですが、後になればなるほど治療は大変に、期間も長くなることが多いです。
気になったことがあれば、なんでもご相談下さい。

 

みなさまの歯と健康を守る為、納得の治療を受けていただく為、治療内容、方針の説明に力を入れております。

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生え変わらないので「永久」歯

人間の歯は、乳歯(子どもの歯)と入れ替わり、永久歯(大人の歯)が生えてきます。
乳歯は20本、大人の歯は28本(親知らずがすべてある方で32本)になります。

永久歯を辞書で引くと、乳歯と交代して以後生え換わらず一生使われる歯、乳歯にはえ変わって生涯その機能を営む歯などとあります。

永久歯の次の歯なく、一生使っていかなければなりません。

 

人間の場合は残念ながらサメと違い、永久歯を失うと第三の歯はありません。
サメの場合は、歯が折れたり抜けると後ろからどんどん次の歯が出てきます。
羨ましい気がしますが、サメは400年いきる種類もあるそうで、さすがに人間のような本数では足りないですね。

サメ

 

人間の場合は、大体12歳ですべての永久歯が生え揃います。(親知らずを除く)
つまり12歳から一生その歯を使うということです。
増えることはないので、28本から引き算しかありません。

人の口

いかに今ある歯が大事かがわかっていただけたかと思います。

ちなみにリスの場合切歯(前歯)は、一生伸び続けます。
エサや上下の歯とぶつかり、すり減ることで、ちょうどいい長さを保っています。
ウサギは切歯も臼歯も伸び続けます。

歯はたくさんある時にはなんとも思わないかもしれません。
しかし、歯の大事さは失った時に実感するものです。

当院ではなるべく歯を抜かない治療を心がけています。
永久歯を抜いたら、絶対に次の歯はないからです。
ブリッジ、入れ歯、インプラント等、何かしらの治療が必要になってきます。
そのため、今ある歯を残す治療、将来抜歯のリスクが減る治療をしております。

歯を失う一番の原因は、歯周病です。約40%
二番目は、むし歯です。約30%
次は何かわかりますか?

意外かもしれませんが、歯の破折です。
歯が折れてしまって抜歯になるということが、三番目に多いです。

それぞれの原因に対しての治療を行っていけば、将来歯を失う確率はぐっと下がっていきます。
痛みなどの症状がないと、なかなか歯医者へ行くきっかけがないかもしれません。
しかし、痛みなどの症状が出てきてからでは治療回数が増えたり、抜歯が必要になってしまうこともあります。
一番痛みがなく、負担の少ない定期検診を受けるのが楽です。

すでに失ってしまっている歯がある…という場合は?
失った場所に対して、何かしら補う治療法が必要になることが多いです。
失った場所をそのままにしておくと、他の歯に負担がかかり、今度は他の歯が倒れてしまう…という悪循環になってしまいます。

今の治療はそんなに痛くもありません、説明もしっかりしますし、質問はなんでもしていただいて大丈夫です。
始めはガチガチに緊張していたのに、数回通うと笑顔で来院していただける患者さんはたくさんいます。

苦手な歯医者かもしれませんが、一歩勇気を出してみてください。
きっと昔のイメージが変わると思います。

 

みなさまの歯と健康を守る為、納得の治療を受けていただく為、治療内容、方針の説明に力を入れております。

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歯磨きの磨き残しがない人の割合、あなたは?

毎日歯磨きしてるよ、1日3回5分磨いているよという方に、特に読んでいただきたいです。

むし歯を作らないために、そして一度治した歯を守るために、むし歯と歯周病の原因になる汚れ、むし歯菌と歯周病菌の除去が必要です。

もちろんわかっているし、もう十分歯磨きをしているよと思われた方…要注意です!
磨き残しの割合

 

20~70歳男女100名の歯磨きに自信のある方の磨き残しをチェックした報告があります。(日本口腔衛生学会2015年発表)

「歯磨きに自信がある」方のみを対象にしているにも関わらず、なんと8割の方は歯全体の半分以上に磨き残しがありました。

磨けている基準となる「歯全体の汚れ、磨き残しが20%以下」の方は0人!
ちなみに、歯磨きに特別自信のない方との検査結果に大きな違いは認められなかったとのことです。

歯磨きの方法を習うことは、大人になってからは少ないです。
歯磨きの癖がみなさんそれぞれあり、磨けていない部分がでてきてしまいます。
それが毎日時間をかけて歯磨きをしても、磨き残しが出てきてしまう原因になります。

毎日歯磨きしても、同じところがずっと磨き残しになり、むし歯や歯周病が進行してきます。

正しいブラッシング方法を衛生士に聞いていただけると幸いです。

またフロス(糸ようじ)や歯間ブラシも非常に有用です。
これらのサイズや使い方を間違えると、効果が減ってしまったり、歯肉を傷つけることになってしまいます。
こちらについても、詳しく説明させていただきますので、わからないこと等あればご質問ください。

次に、定期検診を受けるということです。

定期検診でむし歯を小さいうちに治療するということ、そしてむし歯が出来てこないように汚れの除去をすると安心です。
歯ブラシですべての汚れを除去というのが理想ですが、現実的ではありません。
みなさまのホームケア(歯磨き)歯科医院でのプロフェッショナルケア(歯石除去、PMTC)によりむし歯や歯周病を防ぐことができます。

PMTC

次は、汚れの付きにくい環境にするということです。

金属やプラスチックの詰め物は、歯との段差ができ汚れが溜まりやすくなります。
セラミックの詰め物は、歯との段差ができにくく汚れが付きにくい性質と相まって、境からのむし歯のリスクは非常に低いです。

また定期検診と重複してしまう部分もありますが、PMTCを行うということです。
歯の表面をピカピカに磨くと汚れが付きにくくなります。
掃除もツルっときれいな洗面台はきれいにしやすいと思います。
細かい傷がある洗面台では、汚れが入り込み掃除がしにくいかと思います。
PMTCを行い、歯をピカピカにすると舌触りもよく、すっきりした!気持ちいい!と言っていただけ好評です。

定期検診や汚れを残さない歯磨きなど、なかなか慣れるまでは大変かと思います。
しかし、むし歯ができ、通院し歯を削り治す、そこがまたむし歯になってしまい金属の被せになってしまうということを考えると負担は少ないかと思います。
まずは一度ご来院していただき、ご自身のお口の中を知っていただけると安心かと思います。

みなさまの歯と健康を守る為、納得の治療を受けていただく為、治療内容、方針の説明に力を入れております。

 

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口腔内カメラでわかる定期検診の重要性

下の画像は口腔内カメラの画像です(縮小しています)
どこかにむし歯があります。

どこにむし歯があるかわかりますか?

なんとなく歯と歯の間が黒くなっています。
鏡では絶対に見ることができない場所です。

歯と歯の間でむし歯になっており、それが少し黒く透けたり、歯と歯の間から黒く見えてきています。

それでは、上の方から少しむし歯を取った時の画像を見てみましょう。

 

黒いむし歯が見えてきました。

歯ブラシの当たりにくい歯と歯の間でむし歯になっていました。
このむし歯を取りきり、プラスチックの材料で詰めました。
治療後の画像が下です。

今回の治療には麻酔は一切使っていません。
痛みを我慢していただいたというわけでなく、使う必要がない小さなむし歯だったからです。
定期検診に来ていただいているため、非常に小さい状態で見つけ治療することができました。

むし歯になると、残念ですがそのまま放置して時間で治ることはありません。
小さい状態で治療するということはメリットばかりです。

1、痛みがない。
非常に小さい状態であれば、麻酔も必要なく治療することができます。

2、白く詰めることができます。
小さいむし歯は白く詰めることができます。
むし歯が大きなってしまうと金属の詰め物になったり、銀歯になってしまいます。

今回の画像の歯も、普段大きくみえてくる場所ではありませんが、白いに越したことはありません。

3、治療回数が少なく済みます。
白い材料で詰める治療は一回で済みます。
小さいむし歯の場合は、通院回数を減らすために一度に数本詰めることも多々あります。
歯医者は何回も通わないといけないからめんどくさい、そんな思いをしていただかないように治療回数を少なくするよう意識して治療計画を立てております。

むし歯が少し大きくなってしまい、金属で詰めることになってしまったら…
型取りと詰め物の装着で2回かかり、金属の詰め物を作る為に1回目と2回目はおよそ一週間空いてしまいます。

もっと大きなむし歯で、神経の治療をして銀歯になったら…
1本の歯で5回程度かかってしまいます。

定期検診の重要性をむし歯の観点からお話しさせていただきました。
歯周病にも定期検診は非常に有効です。
また歯周病についてもお話しできたらと思います。

最後に、また口腔内で撮影した画像です。
どこにむし歯があるか考えてみて下さい。
歯を外側から見た画像です。

口腔内カメラ治療前

どこにあるかわかりましたか?

ご自身で鏡を見ても見つからない場所にあります。
今度は歯の裏から見た画像です。

口腔内カメラ治療前

なんとなくわかっていただけたでしょうか?
歯と歯の間が黒くなっています。

口腔内カメラ治療中

今度はむし歯を少し取った画像です。
黒い部分が見えてきました。
最後は綺麗に詰めた画像です。

口腔内カメラ治療後
もちろん外側からもみえない様につめてあります。

また麻酔も必要ありませんでした。

痛みがなく、鏡でもむし歯はなさそう…でも検診でチェックしてみて下さい。

 

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