1日3回の口腔ケアで院内感染が減少?広島大学の研究から考える、毎日の歯磨きと定期検診の大切さ

イラストこんにちは。大垣市のおおた歯科クリニック院長、歯科医師の太田雅司です。「毎日歯を磨くのは、むし歯や歯周病を防ぐため」

多くの方がそう考えているのではないでしょうか。

ところが最近では、お口の中を清潔に保つことが、お口の中だけでなく全身の健康とも関係する可能性が注目されています。

2026年9月、広島大学病院から「入院患者さんに歯磨きなどのセルフオーラルケアを行ってもらったところ、いくつかの院内感染症の発症率が低下した」という研究結果が発表されました。

大垣市旭町のおおた歯科クリニック院長、太田雅司が、この研究について解説しながら、私たちが普段の生活でできる効果的な口腔ケアについてお伝えします。

 

1. 広島大学病院で行われた「セルフオーラルケア」の研究とは?

広島大学病院では、2022年7月から9か月間、1週間以上入院する20歳以上の患者さん4,893人を対象に、セルフオーラルケアの取り組みが行われました。

患者さんには歯ブラシや歯磨き剤、洗口剤などが用意され、歯科医師や歯科衛生士が磨き残しの確認、入れ歯の清掃、口腔内の保湿などについて指導を実施。

そのうえで、患者さん自身に1日3回の口腔ケアに取り組んでもらい、前年同期の患者グループと感染症の発症状況を比較しました。

介護スタッフが高齢女性の歯みがきを介助している様子
口腔ケアは全身の健康と関係があります

肺炎などの発症率が低下

研究の結果、セルフオーラルケアに取り組んだグループでは、以下のように感染症の発症率低下が報告されました。

  • 肺炎:発症率43%低下
  • 菌血症:発症率62%低下
  • 尿路感染症:発症率20%低下

この結果だけを見ると、「歯磨きをしっかりすれば感染症を防げるのでは?」と思われるかもしれません。

しかし、ここには重要な注意点があります。

研究結果を一般の人にそのまま当てはめることはできません

今回の研究は、あくまで入院患者さんを対象とした研究です。

そのため、「毎日3回歯を磨けば、一般の人でも肺炎が43%減る」という意味ではありません。

今回の研究結果をそのまま外来の患者さんに当てはめることはできませんが、お口のケアと感染症との関係を考えるうえで、非常に興味深い研究結果といえます。

2. なぜ、お口の中のケアが大切なの?

お口の中には、非常に多くの細菌が存在しています。

歯の表面に付着する「プラーク(歯垢)」は、単なる食べかすではなく、細菌などからなる付着物です。

プラークはむし歯や歯周病の原因となるため、毎日の歯磨きによって物理的に取り除くことが口腔ケアの基本となります。

特に、以下のような場所は歯ブラシが届きにくく、磨き残しが生じやすいため注意が必要です。

  • 歯と歯の間
  • 歯と歯ぐきの境目
  • 奥歯の奥
  • 歯並びが重なっている場所
  • 被せ物やブリッジの周囲

そのため、毎日の歯磨きに加えて、デンタルフロスや歯間ブラシを使用し、ご自身のお口の状態に合ったケアを行うことが大切です。

日本歯科医師会でも、歯ブラシだけでは歯間部の歯垢を十分に落としきれないため、フロスなどを併用することの重要性が紹介されています。

3. 「1日3回磨けば大丈夫」ではありません

今回の研究を見て、「それなら毎日3回歯を磨けば安心」と思われるかもしれません。

しかし、重要なのは**回数だけではなく、「どこをどう磨けているか」**です。

例えば、毎日3回歯を磨いていても、歯と歯の間や歯と歯ぐきの境目にプラークが残っていれば、むし歯や歯周病につながる可能性があります。

一方で、回数を増やそうとして強い力でゴシゴシ磨くこともおすすめできません。

強すぎるブラッシングは、歯ぐきを傷つけたり、歯ぐきが下がった部分で知覚過敏の原因になったりすることがあります。

大切なのは、ご自身のお口の状態に合った方法で、適切なケアを毎日継続することです。

4. 歯ブラシだけでは届かない場所と「定期検診」の役割

日本歯科医師会の資料では、歯ブラシだけでは歯垢を約6割程度しか落とせず、フロスなどを併用することで歯垢の除去率を高められることが紹介されています。

つまり、「毎日歯磨きをしているから大丈夫」とは限りません。

ご自宅でのセルフケアと、歯科医院での定期的なチェック・専門的なケアを組み合わせることが大切です。

ご自宅でのセルフケア

  • 歯ブラシで丁寧にブラッシングする
  • デンタルフロスや歯間ブラシを活用する
  • ご自身のお口の状態に合った磨き方を身につける
  • 磨く力が強すぎないか確認する

歯科医院でのケア

  • 磨き残しのチェック
  • ブラッシング方法の確認・指導
  • ご自身では取り除きにくい歯石の除去
  • むし歯や歯周病のチェック
  • お口の状態に応じたメンテナンス

ご自宅でのケアをより効果的なものにするためにも、定期的に歯科医院でお口の状態を確認することが大切です。

5. 【大垣市の皆様へ】おおた歯科クリニックの外来ケア

当院(おおた歯科クリニック)では、外来で通院される患者さん一人ひとりのお口の状態に合わせた予防・メンテナンスを大切にしています。

今回ご紹介した広島大学病院の研究は入院患者さんを対象としたものであり、その研究結果を当院の外来患者さんにそのまま当てはめることはできません。

一方で、毎日のセルフケアを適切に行い、定期的に歯科医院でお口の状態を確認することは、外来で通院される患者さんにとっても大切です。

当院では、

  • 完全個室での丁寧なチェック: プライベートな空間で磨き残しの傾向を確認し、ご自身に合った歯ブラシやフロスの使い方などをご案内します。
  • 女性歯科医師も在籍: 「毎日磨いているのに歯ぐきから血が出る」「知覚過敏かもしれない」など、お口に関する細かな悩みもご相談いただけます。

「毎日歯磨きをしているけれど、やり方に不安がある」

「最近、歯石が気になる」

「自分に合った歯ブラシやフロスの使い方を知りたい」

このような方は、一度お口の状態を確認してみてはいかがでしょうか。

6. まとめ|毎日のセルフケアと定期的な歯科受診を

今回ご紹介した広島大学病院の研究では、入院患者さんがセルフオーラルケアに取り組んだ結果、肺炎、菌血症、尿路感染症などの発症率が低下したことが報告されました。

ただし、この研究は入院患者さんを対象としたものであり、「一般の人が1日3回歯を磨けば肺炎が43%減る」ということを示した研究ではありません。

それでも、お口の中を清潔に保つことが、むし歯や歯周病だけでなく、全身の健康との関係からも注目されていることを知るきっかけになる研究だと思います。

お口の健康を守る基本は、

「毎日のセルフケア」+「定期的な歯科医院でのチェック」

です。

毎日歯磨きをしていても、磨き残しや歯石などをご自身だけで確認するのは難しいものです。

大垣市旭町のおおた歯科クリニックでは、皆様が長く健康なお口を保てるよう、一人ひとりのお口の状態に合わせたケアをサポートしています。

最近歯科検診を受けていないという方も、まずは現在のお口の状態を確認することから始めてみましょう。

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上記の内容は記事執筆時点の情報です。

治療法・使用材料・診療内容・治療費等は変更となる場合があります。あらかじめご了承ください。

大垣市で家族みんなが安心して通える歯医者「おおた歯科クリニック」

当院では、むし歯治療・歯周病治療をはじめ、小児歯科、歯科口腔外科、予防歯科など幅広い診療に対応しております。患者様一人ひとりに寄り添い、丁寧で分かりやすい診療を心がけています。

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・女性歯科医師在籍
・完全個室診療室あり
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一般歯科(むし歯治療・歯周病治療)、小児歯科、歯科口腔外科、審美歯科治療(セラミック・ホワイトニング)、予防歯科治療、入れ歯、顎関節症、睡眠時無呼吸症候群、スポーツマウスガードなど

 

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