むし歯じゃないのに、凍みる?

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こんにちは。大垣市の歯医者さん、太田歯科クリニックの太田雅司です。

知覚過敏という言葉をお聞きしたことはありますか?
朝の洗面所の冷たい水が凍みる、知覚過敏の可能性があるかもしれません。


私も知覚過敏を経験しており、冷たい水は苦手でした。
しかし、むし歯のように歯を削ることなく、簡単な治療で症状を抑えることができます。

 

知覚過敏とは?

歯磨きの時や、冷たい物ですごく凍みるんです…と来院された患者さん、しかしむし歯はなく知覚過敏ということがあります。
症状はむし歯と似ていますが、違いは自発痛(何もしていないのに痛い)がありません。

歯の表面は硬いエナメル質というもので覆われています。
エナメル質は冷たい物で凍みることはありません。
しかし、その下の象牙質という部分が露出すると、冷たい物で凍みてきます。
(余談ですが、むし歯も同様です。エナメル質内の小さいむし歯は痛みを感じません。)

歯ブラシの圧が強く力がかかりすぎている場合や、歯ぎしりなどで大きな力がかかっていると、エナメル質が削れてしまいます。
そうすると、本来は外に露出していない象牙質がでてきてしまいます。

知覚過敏の治療

基本的には薬剤の塗布で症状を抑えることができます。
むし歯のように歯を削る必要はほとんどありません。

知覚過敏抑制剤による治療

数回凍みる部位に薬剤を塗布するだけです。
当院はナノシールという知覚過敏抑制剤を使用しております。

歯質に触れるだけで瞬時に耐酸性ナノ粒子層を形成するため、ブラシが届きにくい部位でも効果があります。
塗布・水洗のみと簡単で、従来の薬剤のようにに塗布前後の乾燥、こすり塗り、光照射が不要です。
また歯肉縁下(歯ぐきの中)、隣接面(歯と歯の間)にも塗布することができます。

ナノシールは一回の塗布で約77%の症例に著名な効果があり、2回目の塗布で9割近くの方に症状の改善が認められたという報告があります。
2週間後でも知覚過敏抑制効果の低下はなく、簡単に剥がれたりせず保持されていたという報告があります。

充填物による治療

あまりにも大きく歯肉が退縮し、歯の根や象牙質が大きく露出してしまっている場合は、詰め物で露出部分を覆います。
むし歯ではありませんので、事前に大きく削る必要はまったくありません。

知覚過敏の予防

知覚過敏は誤った歯磨き(力が入りすぎている)により、歯ぐきが退縮してしまっていることや、歯周病による歯肉退縮がほとんどです。
正しいブラッシングと、歯周病治療で防ぐことができます。

また知覚過敏だからとご自身で判断していると、実はむし歯で進行してしまっていた。
来院時には、神経まで達する大きなむし歯で、神経をとって銀歯に…ということもあります。

凍みる症状があった場合は早めの受診、または定期的な検診をオススメします。

 

みなさまの歯と健康を守る為、納得の治療を受けていただく為、治療内容、方針の説明に力を入れております。

大垣市 太田歯科クリニック
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